2022年04月04日
Q:行政書士の先生、遺産相続で甥が相続人になる場合の法定相続分はどう変わりますか。(伊奈町)
遺産相続のことで行政書士の先生にお伺いしたいことがあります。
伊奈町に住む父が先日亡くなったことで遺産相続が始まったのですが、遺言書が発見できなかったので法定相続分で遺産分割を行うことにしました。相続人として遺産相続をするのは母と姉と私です。ただ、姉は5年前に亡くなっているので、姉の子供である甥が代わりに遺産相続をするといっています。
そうなると困ったことになるのが法定相続分の割合です。母と私と甥で遺産相続をした場合、法定相続分の割合はどのように変わるのでしょうか?遺産相続の手続きを進めるためにも教えていただきたいです。(伊奈町)
A:相続人の子が代わりに遺産相続をする場合、法定相続分の割合は同一です。
結論から申しますと、お姉様のお子様が代わりに遺産相続をすることになっても法定相続分の割合は変わりません。なぜかといいますと被相続人の孫は代襲相続人となるため、亡くなった親の法定相続の割合を引き継ぐことになるからです。
〔法定相続人となる者の順位〕
- 第1順位…直系卑属となる被相続人の子
(亡くなっている場合は孫)
- 第2順位…直系尊属となる被相続人の父母
(亡くなっている場合は祖父母)
- 第3順位…傍系血族となる被相続人の兄弟姉妹
(亡くなっている場合は甥・姪)
上位の相続人が存命の場合、下位の相続人に遺産相続の権利はありません。なお、被相続人の配偶者は常に相続人となり、他の相続人と共同で遺産相続をします。
次に法定相続分の割合について確認してみましょう。
〔法定相続分の割合〕
- 配偶者と子・孫で遺産相続をする場合
妻2分の1、子・孫2分の1(人数で均等分割)
- 配偶者と父母で遺産相続をする場合
妻3分の2、父母3分の1(人数で均等分割)
- 配偶者と兄弟姉妹で遺産相続をする場合
妻4分の3、兄弟姉妹4分の1(人数で均等分割)
このように、お姉様とお姉様のお子様はともに第1順位の相続人に該当するため、法定相続分の割合も本来の遺産相続同様、お母様が2分の1、ご相談者様とお姉様のお子様が2分の1を均等分割した4分の1ずつとなります。
今回、ご相談者様は遺言書が存在しなかったことで法定相続分での遺産相続を選択されたのかもしれませんが、遺産分割の内容は相続人全員の話し合いをもって自由に決定することができます。改めてお父様の財産をどのように遺産相続するか、お母様とお姉様のお子様とともに話し合ってみると良いでしょう。
同じような遺産相続・遺言書に関するご相談であっても、家族構成やご事情等によってお悩みやお困り事の内容は異なってくるものです。
上尾原市相続遺言相談室では伊奈町をはじめ伊奈町近郊の皆様のお力になれるよう、遺産相続・遺言書作成に関する豊富な知識と経験を有する行政書士が、ご相談内容に合わせて懇切丁寧にご対応させていただきます。
初回相談は無料ですので、どんなに些細なことでもまずはお気軽にお問い合わせください。上尾原市相続遺言相談室の行政書士ならびにスタッフ一同、伊奈町の皆様からのご相談を心よりお待ちしております。
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2022年03月02日
Q:相続手続きで必要になる戸籍について、行政書士の先生にお伺いしたいです。(白岡市)
行政書士の先生、はじめまして。白岡市の実家に住む父が亡くなり相続が発生したのですが、戸籍のことで困ったことになっているのでお力を貸してください。
亡くなった父には白岡市の実家とアパート一棟、そして500万円ほどの預貯金があり、それらを相続人として相続することになるのは私ひとりです。不動産の相続手続きは時間がかかりそうだったので、まずは預貯金から済ませてしまおうと思い、銀行に戸籍を提出しました。ですが、提出した戸籍だけでは手続きを進めることはできないといわれてしまい、困惑しています。
行政書士の先生、相続手続きで必要になるのはどういった戸籍なのでしょうか?ちなみに私が提出した戸籍は父が亡くなったことを証明する戸籍と自分の戸籍です。(白岡市)
A:相続手続きで必要になるのは、お父様の出生から亡くなるまでの全戸籍謄本です。
預貯金口座の手続きにあたりお父様が亡くなったことを証明する戸籍とご自分の戸籍を提出されたとのことですが、それだけでは確かに相続手続きを進めることはできません。
なぜなら、ご相談者様が本当に亡くなられたお父様の相続人であるかを証明する必要があり、そのためには以下の戸籍を用いて確認しなければならないからです。
- 被相続人の出生から亡くなるまでの全戸籍謄本(除籍、改製原戸籍含む)
- 相続人全員の現在の戸籍謄本
戸籍には本人の氏名や生年月日、父母・兄弟姉妹の氏名および続柄、婚姻、離婚、死亡日などの情報が記載されており、上記の戸籍を取得することで相続人の確定が可能となります。今回の相続人はご相談者様のみとのことですが、戸籍上に養子などの氏名があった場合にはその方も相続人として財産を取得する権利がありますのでご注意ください。
なお、被相続人の出生から亡くなるまでの全戸籍謄本は、ご自身の戸籍のように一か所の役所でそろうケースはほぼありません。過去に戸籍を置いていたすべての役所から取得する必要があるので、それなりの時間と手間を要するものと思っておきましょう。
ご相談者様のようにおひとりで相続手続きを進めている方で「自分でやるのは難しい」「手続きを早めに済ませたい」とお考えの際は、上尾原市相続遺言相談室の無料相談をぜひご利用ください。
上尾原市相続遺言相談室では白岡市ならびに白岡市周辺の皆様の頼れる専門家として豊富な知識と経験を持つ行政書士が、相続・遺言書作成に関するお悩みやお困り事の解決を全力でサポートいたします。
白岡市ならびに白岡市周辺の皆様、まずはお気軽に上尾原市相続遺言相談室まで、お気軽にお問い合わせください。
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2022年02月01日
Q:入院中の父が遺言書を作成することは出来るのでしょうか。行政書士の先生教えてください。(伊奈町)
現在父が伊奈町の病院に入院しており、闘病生活を送っています。先日主治医から余命宣告をされ、父が遺言書を書きたいと言ってくるようになりました。現在の容態としては、意識ははっきりしており、会話をする、本を読む、文字を書くといったことは出来ます。父は代々引き継いできた土地をいくつか持っていることもあり、相続人にあたる私たち兄弟が揉めることがないよう、準備しておきたいそうです。遺言書を作成するにあたって、専門家へ相談したいのですが、入院中であり、コロナ禍ということもあり、外出することはもちろん、面会することも難しい状況です。このような状況ですが、入院している父が遺言書を残すことは出来るのでしょうか。(伊奈町)
A:お父様がご自身で遺言の内容や署名等書くことができるようであれば、すぐに遺言書を作成することができます。
この度はご相談いただき、ありがとうございます。お話をお伺いしたところ、お父様は自筆証書遺言を作成することが可能かと思います。自筆証書遺言とは、その名の通り遺言を残す方が自筆で記す遺言書のことをいいます。自筆証書遺言であれば、たとえ病床であっても意識がはっきりしており、ご自身で遺言の内容、遺言書の作成日、署名等を自筆し、押印できるようであればすぐに作成することができます。また、自筆証書遺言には財産目録を添付しますが、財産目録はお父様が自書する必要はありませんので、ご相談者様やご家族様がパソコン等で表にし、預金通帳のコピーを添付することが可能です。
もしも遺言書の内容をご自身で記すことが難しい場合には公正証書遺言という方法があります。公正証書遺言とは、通常は公証役場にて公証人と証人の前で遺言内容を伝え、公証人が遺言書の作成をする方法です。公証役場へ出向くことが難しい場合には、病院やご自宅まで出張してもらうことも可能です。公正証書遺言を作成する場合①作成した遺言書の原本が公証役場に保管されるため、紛失する恐れがない、②自筆証書遺言を作成した場合に必要な家庭裁判所での遺言書の検認手続きが不要、というメリットがあります。
※2020年より「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が施行され、自筆証書遺言の保管を法務局に申請することで保管された遺言書に関しては家庭裁判所による検認が不要となりました。
また、公正証書遺言の作成には2人以上の証人と公証人の立会いが必要となりますが、証人と公証人との日程調整の問題やコロナ禍のため、病院側の許可が出ない可能性があります。公正証書遺言を作成する場合には早めに専門家や入院先の病院へ相談し、手続きを進めることをおすすめします。
上尾原市相続遺言相談室では伊奈町や伊奈町近辺にお住まいの皆様の相続や遺言書に関するお悩みを数多くお伺いしております。伊奈町にお住まいの皆様をサポートできるよう、行政書士が皆様の親身になってご対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。なお、初回のご相談は無料でお伺いしております。伊奈町の皆様、ならびに伊奈町近辺で相続や遺言書に詳しい事務所をお探しの皆様のご来所を心よりお待ちしております。
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