蓮田の方より相続に関するご相談
2024年06月04日
Q:行政書士の先生、私の相続では誰が相続人になるのでしょうか?前妻も財産を受け取る可能性があるのかどうか知りたいです。(蓮田)
先日、蓮田でお世話になっていた友人の葬儀に参列しました。それを機に、自分の相続について不安を感じるようになりました。
私は昔結婚していたこともありますが、もう20年も前に離婚しておりますし、前妻との間に子供はいません。離婚がきっかけとなり蓮田に引っ越すことになったのですが、蓮田では友人に恵まれ、生涯を共にしたいと思う女性とも出会うことができました。その女性とは現在蓮田で同居しているのですが、その女性にも離婚歴があり、連れ子の一人娘がいます。その子のことを考えて入籍はしておりませんので、内縁の関係という状況です。
私の相続が発生した際は、内縁の妻や連れ子の娘に財産を渡したいと思うのですが、気になるのは蓮田に来る前に離婚した前妻です。もし前妻にも相続権があるのなら、何かしらの対策をしたいと思っています。
行政書士の先生、私の相続において誰が相続人になるか教えていただけますか。(蓮田)
A:法律婚の配偶者でなければ相続人にはなれないため、前妻の方に相続権はありません。
法的に相続権をもつ人を法定相続人と言います。民法では法定相続人になれる人およびその順位を以下のように定めています。
- 配偶者は常に相続人
- 第一順位:子(孫)……直系卑属
- 第二順位:父母(祖父母)……直系尊属
- 第三順位:兄弟姉妹……傍系血族
まず、配偶者は必ず相続人となります。次に第一順位の該当者が相続人となります。第一順位該当者がいる場合、下位の順位の人は相続人にはなりません。該当者が不在の場合にのみ、順々に下位の順位の人に相続権がうつります。
この「配偶者」とは、法律婚の配偶者のみが対象ですので、離婚が成立していて婚姻関係にない前妻の方は相続人ではありません。前妻の方との間にお子様はいないとのことですので、前妻に関係する人で相続権をもつ人はいないことになります。
次に蓮田でご同居の内縁の奥様は法律婚ではなく事実婚の状況ですので、配偶者として相続権が認められることはありません。また、子で法定相続人になれるのは、ご本人の実子あるいは養子のみですので、養子縁組をしない限り内縁の奥様のお嬢様にも相続権はありません。
以上のことから、現状のまま蓮田のご相談者様が逝去された場合、配偶者はおらず、第一順位もいないため、第二順位の父母(祖父母)が相続人となります。第二順位の該当者もいない場合は、第三順位の兄弟姉妹、というように相続権がうつります。
第一順位から第三順位まで、すべて該当者がいない場合、「相続人不存在」となります。このような場合ですと、「特別縁故者に対しての財産分与制度」を利用し、内縁の奥様が特別縁故者と認められれば、遺産の一部を受け取れる可能性があります。制度利用のためには、内縁の奥様が家庭裁判所へ申立てて認められなければなりません。
内縁の奥様ならびにお嬢様に財産を渡したいという明確な意思があるのであれば、お元気なうちに遺言書を作成することをおすすめいたします。遺言書では「遺贈」といって、相続人以外の人に財産を渡したいという意思表示ができます。内縁の奥様とお嬢様に遺贈する旨を遺言書で主張しましょう。
遺贈の遺言執行をより確実なものとするためには、遺言書作成の際にいくつか注意すべき点があります。公正証書遺言として遺言書を作成することや、遺言執行者を指定しておくこと、他に法定相続人が存在する場合は遺留分に配慮する、などです。詳しくは相続や遺言書に詳しい専門家にご確認ください。
上尾原市相続遺言相談室では蓮田の皆様にとってご納得のいく相続となりますよう、遺言書などの生前対策のアドバイスも承っております。
蓮田の皆様のお話を丁寧にお伺いしたうえで、あらゆる状況を想定した生前対策のお手伝いをいたしますので、どうぞお気軽に初回無料相談をご利用ください。
もちろん、すでに発生した相続に関するお悩みにもお応えしますので、蓮田の皆様はいつでも上尾原市相続遺言相談室へお問合せください。