やり直しのきかない
遺産分割
署名捺印後の遺産分割協議の取り消しは難しい!
遺産分割協議書は一度作成してしまうと、何か大きな理由があったとしても取り消すのは難しくなっています。その理由として、遺産分割協議書の作成には相続人全員が納得したうえで署名捺印し完成したものだからです。遺産分割協議をやり直したいとしてご相談いただく際によくあるのは、ご家族が亡くなったことで冷静になれないまま、他の相続人に言われるままに押印してしまった、というケースです。
また、脅されて仕方なく押印してしまった場合や、時間がなく確認しないまま押印してしまうといった事例もよくあります。遺産分割協議書は不動産を相続した場合の名義変更などにも用いられますので、必ず内容を確認してください。
このように、原則遺産分割協議書のやり直しは認められていませんが、稀なケースとしてやり直しができることがあります。どのようなケースだとやり直しが認められているのか、下記に記載していきますので、ご参考になさってください。
遺産分割協議書を無効とできるケース
- 遺産分割協議に参加していない相続人がいた
- 財産が隠蔽されていた
- 遺産分割協議後に別の相続財産が見つかった
- 遺産分割協議書に署名・捺印する際、脅迫・詐欺があった
- 遺産分割協議のやり直しに相続人全員が同意した
- 遺産分割協議書に、相続人全員分の署名と捺印がなかった
遺産分割協議のやり直しには想像以上に時間や手間を要します。遺産分割協議を行う際にはその内容を十分理解し、進めていくようにしてください。